興味深い記事がありました。「FIREをしたくない人は6割、金融資産がいくらあったら実行する?」(有効回答数800人、リクモンスター調べ)。
転職支援会社調べなので「FIREなんてしたくない人は多数派ですよ!」という流れにしたい記事なのだと推測できますが、データは正直です。
よく見てみると年収300万以上の層ではFIREを実現したい人が40%を超えており、年収800万以上の層では45%で、更に既に実現した人が3.4%なので約半数の人が「条件が揃えばFIREするよ!既にしたよ。」という事ですね。
また、この記事で興味深いのはFIREを実現したいと考える比率が高いのが20代、30代の人々であることです。これは40代、50代の層はそもそもFIREなどという選択肢があることすら知らなかった世代ですので、FIREの知識のないまま臥薪嘗胆で定年退職まで耐え忍ぶという生き方が既定路線で”脱サラ”して蕎麦屋?ラーメン屋?を開業して更に借金を作ってしまう程度の選択肢だったように思います。
人材の流動性(転職)を生業とする会社としては若い働き盛りの世代が労働市場からFIREで退出したいと考える「悪魔の思想」は何とか芽を摘みたいという思惑が透けて見えます。
皆がFIREしたら日本が労働力不足になる等の意見もありますが、個人的には長年抑えられてきた日本の人件費の適性化にも繋がりますし、倫理的?にもFIREとは「労働者」から「経営者」(会社)を支援する「投資家」に役割が変わるだけなので、FIRE民も社会貢献は維持できていると思いますよ。
根本的なこの記事の問題として「FIRE」は望んでも誰もができるものでもないので、「あなたは社長になりたいですか?」みたいな少々稚拙な設問ですね。😮💨